太陽光 卒FIT 売電先おすすめ|単価比較

\u592a\u967d\u5149 \u5352FIT \u58f2\u96fb\u5148\u304a\u3059\u3059\u3081\uff5c\u5358\u4fa1\u6bd4\u8f03 制度

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2019年の秋に屋根へパネルを載せた家庭では、この時期に「固定価格での買取期間が満了します」という通知が電力会社から届き始めています。10年間は決められた単価で全量に近い余剰が買い取られてきましたが、11年目からはその保証がなくなります。どこに、いくらで売ればいいのか。通知を見てから初めて考える方が多いテーマです。

先に結論を述べます。11年目以降の売電先は「単価の高さ」だけで選ぶと判断を誤ります。固定買取が終わったあとの売電単価は住宅用の公的な想定値で1kWhあたり10円前後まで下がる一方、その電気を自宅で使えば買う電気の節約として1kWhあたり27円ほどの価値になります。つまり最初の分岐は「売るか、自分で使うか」であり、売る場合の会社選びは単価・契約期間・解約条件・蓄電池との組み合わせの4点で比べるのが妥当です。仕組み全体は太陽光投資とは|売電の仕組みと実質で手元に残る利回りで整理しています。

卒FITで買取義務が消えると単価はどう動くか

夕暮れの太陽光発電所を視察する男性
新たな局面を迎える太陽光発電所(イメージ)

「卒FIT(そつフィット)」とは、固定価格買取制度(FIT=一定期間・固定単価で電気を買い取る国の制度)の買取期間が満了することを指します。住宅用(10kW未満)の買取期間は10年間です。資源エネルギー庁の資料によると、2009年11月に始まった余剰電力買取制度の設備を含め、2019年11月以降、10年の期間が順次満了しています。2019年の11月と12月だけで約53万件、累積では2023年までに約165万件・670万kWが満了に達しました。

満了後にまず押さえるべきは、法律に基づく買取義務がなくなるという点です。FIT期間中は電力会社に買取義務がありましたが、11年目以降は義務ではなくなります。売電を続けたい場合は、小売電気事業者やアグリゲーター(複数の発電設備の電気をまとめて取引する事業者)と、相対・自由契約であらためて契約を結ぶことになります。多くの会社が任意の買取プランを用意していますが、単価や条件は各社が独自に決めるため、以前のような一律の固定単価ではありません。

11年目以降の売電先は「自家消費」と「相対契約」に分かれる

資源エネルギー庁の2018年9月資料では、満了後の基本的な選択肢を2つ挙げています。1つ目は、EV(電気自動車)や蓄電池と組み合わせて発電した電気を自宅で使う「自家消費」。2つ目は、小売電気事業者やアグリゲーターと相対・自由契約を結んで余剰電力を売る「売電継続」です。

この2択のどちらが有利かは、単価だけを見ても決まりません。自家消費は「売って得るお金」ではなく「買わずに済ませるお金」で価値が測られるため、電気を買う単価が基準になります。売電継続は各社が提示する買取単価が基準です。両者を同じ土俵で比べるために、住宅用の公的な想定値で1kWhあたりの価値を並べてみます。

売る約10円・使う約27円をどう読むか

太陽光発電所のパネルと遠くに見える民家と電線
発電された電気がどこへ向かうのか(イメージ)

下表は、調達価格等算定委員会(買取単価を検討する国の委員会)が住宅用(10kW未満)について公表している想定値をもとに、電気の使い道ごとの1kWhあたりの価値を整理したものです。数値はいずれも住宅用の想定・参考値で、実際の契約単価は会社や地域で異なります。

電気の使い道 1kWhあたりの価値(住宅用の想定) 位置づけ
FIT期間中 1〜4年目の売電 24円 2026年度認定の固定買取単価(税抜)
FIT期間中 5〜10年目の売電 8.3円 同上の後半期間の固定買取単価
11年目以降 相対契約で売電 約10円(想定値) 調達期間終了後の売電価格として算定委員会が置いた想定
11年目以降 自家消費に回す 約27円(27.31円) 自家消費分の便益=買う電気を減らせる価値(2025年度想定)

読み取れるのは3点です。第一に、固定買取はもともと5〜10年目で8.3円まで下がっており、11年目に相対契約へ移っても想定10円前後なら、期間後半の売電単価と大きくは変わりません。第二に、同じ1kWhでも売れば約10円、自宅で使えば約27円と、価値がおよそ2.7倍違います。第三に、この差が蓄電池やEVを検討する動機になります。売る約10円と使う約27円の差そのものの掘り下げは別記事に譲りますが、11年目以降の売電先選びは、この差を前提に「どこまで自家消費に回し、余りをどこに売るか」を決める作業だと考えると整理しやすくなります。

なお表の「約10円」はあくまで公的な想定値であり、各社が提示する実際の卒FIT買取単価は公表条件が会社ごとに異なります。契約前には各社の最新の提示単価を確認してください(本記事では特定社の買取単価は数値が公開の一次資料で確認できないため掲載していません)。

売電先を選ぶ4つの基準と判断フロー

売電を続ける前提で会社を比べるときは、次の4つの基準で見ます。

  • 買取単価: 1kWhあたりいくらか。プレミアム条件(自社の電力契約とセットなど)で上乗せがある場合、その適用条件も含めて確認します。
  • 契約期間と解約条件: 期間の縛りや解約金の有無。単価は年度で見直されることがあり、乗り換えやすさが後々効きます。
  • 付帯条件: 自社の電気の購入とセットが条件か、地域が限定されないか、申込みから切替までの手続き。
  • 蓄電池・EVとの組み合わせ: 自家消費を増やす機器の導入支援やセットプランがあるか。自家消費の価値が約27円である以上、ここは単価以上に総額へ効きます。

そのうえで、住まいの使い方から入口を絞る判断フローが有効です。

  1. 昼間に在宅し、日中の電気使用が多い家庭。条件を満たす → 自家消費を優先し、蓄電池やEVで昼の発電を使い切る設計から検討します(1kWhの価値が約27円になるため)。
  2. 昼間は留守がちで、余剰が多く出る家庭。条件を満たす → 売電継続を軸に、上の4基準で会社を比較します。単価だけでなく解約条件を必ず見ます。
  3. 蓄電池の初期費用をまだ負担したくない。条件を満たす → まず相対契約で売電しながら、蓄電池の価格が下がる時期を待つ判断もあります。
  4. すでに蓄電池やEVがある。条件を満たす → 自家消費を最大化し、それでも余る分だけを売電に回します。

この差額を「毎年の売電収入をどこに向けるか」という視点で捉える方もいます。売電を続けるか、自家消費に振り向けるか、あるいは分譲・土地付きの太陽光へ新たに投資して収益源を分散するか。手元の設備の使い道を考えるタイミングは、投資としての太陽光を見直す機会にもなります。

事業用(調達期間20年)の11年目は満了ではない

太陽光パネルのそばで書類を確認する人
現地で書類を見つめる姿(イメージ)

「11年目以降」で検索する方の多くは住宅用ですが、事業用(10kW以上)は事情が異なります。事業用の調達期間・交付期間は20年間です。したがって10kW以上の設備では、11年目はまだ固定買取の途中であり、卒FITではありません。20年満了の時期は認定を受けた年度によって変わるため、自分の設備の満了年は認定時の交付決定通知で確認してください。

事業用の満了後の売電価格についても、算定委員会は想定値を置いています。地上設置の事業用(10kW以上50kW未満)で調達期間終了後の売電価格は、2026年度の想定で1kWhあたり9.6円、50kW以上(入札対象外)で10.0円です。住宅用と同様、固定買取が終われば相対・自由契約に移ることになります。事業用で新たに設備を増やす場合は、2027年度から地上設置の新規のFIT/FIP認定が原則止まる点も踏まえた検討が必要です。

よくある質問

11年目以降も今の電力会社が買い取ってくれますか

法律上の買取義務はなくなりますが、多くの小売電気事業者やアグリゲーターが任意の買取プランを用意しています。自動で継続されるとは限らないため、満了前に売電先を決めておくのが安全です。切替の手続きや期限は会社ごとに異なるので、通知が届いたら早めに確認してください。

売電単価はいくらになりますか

公的な想定値では1kWhあたり10円前後とされていますが、これは制度上の参考値です。実際の買取単価は各社が独自に設定しており、自社の電気購入とセットで上乗せする条件などもあります。複数社の提示単価と条件を比べたうえで判断してください。

蓄電池を入れたほうが得ですか

1kWhを売れば約10円、自宅で使えば約27円という想定の差だけを見れば自家消費が有利です。ただし蓄電池には初期費用と寿命があり、日中の在宅状況や電気の使い方で回収度合いが変わります。効果には家庭ごとの差があるため、使用実態に合わせて試算することをおすすめします。

手続きをしないと売電はどうなりますか

満了後に何も契約しないと、余剰電力が無償で系統に流れる状態になり得ます。売電を続けるなら満了までに新しい売電先と契約し、自家消費に切り替えるなら蓄電池やEVの準備を進めます。具体的な切替手順は契約先の案内に従ってください。

アグリゲーターとは何ですか

複数の家庭や事業所の発電・余剰電力をまとめて取引する事業者のことです。個別に相対契約を結ぶ小売電気事業者とは別に、まとめて扱うことで買取や需給調整のサービスを提供します。売電先を比べる際の選択肢の一つになります。

事業用(20年)はいつ卒FITになりますか

事業用(10kW以上)の調達期間は20年間です。満了年は認定を受けた年度によって決まるため、交付決定通知などで自分の設備の期間を確認してください。11年目時点ではまだ固定買取の途中です。

参考・出典

  • 資源エネルギー庁「住宅用太陽光発電設備のFIT買取期間終了に向けた対応」(2018年9月12日) https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/pdf/008_03_00.pdf
  • 資源エネルギー庁「買取価格・期間等(2026年度以降)」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
  • 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等について 別紙」 https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/114_b01_00.pdf
  • 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」 https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20260205_1.pdf
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